簿記3級 減価償却 仕訳方法
決算整理の中でも、毎回簿記試験に出題されている「減価償却」ですが、苦手な方が多いです。
簿記3級の減価償却は、計算方法は定額法のみ。
仕訳の方法は直接法と間接法があります。
決算時と売却時に減価償却の計算が必要になってきます。
第1問目の仕訳の問題でも出題されているし、第2問目や第4問目でも出題されています。
間接法で処理していたものを、直接法で処理するとどうなるのか?という勘定締切りの問題や、勘定口座に記入する問題を見たことありませんか?第2問と第4問は8点から12点の問題ですが、正解できれば大きな得点源になります。
今回は苦手な方が多い減価償却の問題をご紹介します。
第139回 簿記3級減価償却 類似問題
次の建物に関する記帳は間接法によるものである。これを直接法で記帳するとどうなるのか答えなさい。
(ア)~(エ)に当てはまる適切な語句、または金額を記入しなさい。
間接法
減価償却の際に、価値の減少分を資産のマイナス勘定である「減価償却累計額」勘定を使って処理するのが特徴です。
取得時 建物 144,000 / 現金等 144,000
決算時 減価償却費 24,000 / 減価償却累計額
決算時に減価償却累計額勘定を使って処理をするので、「建物」の金額に変動はありません。
ずっと取得時のままです。今までの価値の減少分は「減価償却累計額」で確認できます。
直接法
減価償却の際に、価値の減少分を「固定資産勘定」今回だったら建物を減少させて処理します。
取得時 建物 144,000 / 現金等 144,000
決算時 減価償却費 24,000 / 建物 24,000
144回 固定資産減価償却 類似問題
次の資料にもとづいて、(ア)~(エ)に入る適切な金額を記入しなさい。定額法にもとづいて減価償却が行われており、減価償却費は月割計算によって計上する。なお、当店の決算日は毎年12月31日である。
30年1月1日までに取得している建物は
建物A平成27年1月1日 100,000円
建物B平成29年9月1日 360,000円
あわせて 460,000円
平成30年2月20日に取得したのは 建物C 180,000円
30年1月1日までの減価償却は
建物A 100,000円 取得日 平成27年1月1日 29年12月31日まで3回 減価償却計上
建物B 360,000円 取得日 平成29年9月1日 29年12月31日まで4か月分 減価償却計上
建物A 100,000円×0.9÷5年×3年分=54,000円
建物B 360,000円÷4年×4か月÷12か月=30,000円
あわせて 84,000円
30年12月31日の減価償却は
建物A 100,000円×0.9÷5年=18,000円
建物B 360,000円÷4年=90,000円
建物C 180,000円÷3年×11か月÷12か月=55,000円
あわせて 163,000円