修繕引当金


所有する建物や機械装置、備品などの固定資産について、機能を維持するために毎年行われる通常の修繕が何らかの都合により行われず次期に修繕を延期した場合、その費用は当期に負担させるべきものであるため「修繕引当金繰入」(費用)として処理をします。この時の貸方科目が「修繕引当金」(負債)で、決算時に次期以降に生じると予想される修繕費に備えて設定する引当金です。

修繕引当金 練習問題

決算時

問題1.決算において、修繕引当金の当期繰入額100,000円を計上した。

修繕引当金

修繕費支払時

修繕費を支払ったときは、その支出額について修繕引当金を取り崩します。

修繕費が修繕引当金の残高を超える場合には、その超過額を修繕費(費用)で処理します。

 

問題1.機械装置の修繕を行い、修繕費115,000円を小切手を振り出して支払った。なお、前期末に計上した修繕引当金の残高が100,000円ある。

修繕費

資本的支出・収益的支出

修繕支出額に資本的支出があった場合には、支出額を資本的支出と収益的支出に区別をして、資本的支出はその固定資産の取得原価に参入することになります。収益的支出に関しては、修繕引当金があれば取り崩し、超過分は修繕費として処理します。

 

問題1.建物の定期修繕と改良を行い代金50,000円は小切手を振り出して支払った。代金のうち30,000円は耐用年数を延長させるための改良になった。残りは定期的な修繕を行った。なお、この修繕のために修繕引当金が6,000円設定されている。

資本的支出