従業員が務めた会社を退職するときには、退職一時金を支払ったり厚生年金基金などと契約して退職者に年金を支払います。
従業員が長年働いたことに対する報酬なので、退職時に一括して費用にするのは適切ではありません。そこで、将来支払わなければならない退職給付のうち当期に負担させるべき金額を費用として計上します。このときの貸方科目が退職給付引当金です。
将来の退職金のうち、当期負担分に対して「退職給付費用」(費用)を計上します。相手勘定科目は「退職給付引当金」(負債)です。
退職給付費用(費用)は損益計算書の「販売費及び一般管理費」に表示します。
問題:決算において、退職給付引当金の当期繰入額600,000円を計上した。
退職金を従業員に支払ったときには、退職給付引当金を取り崩します。
問題:従業員が退職したので、退職金250,000円を現金で支払った。なお、退職給付引当金の残高は600,000円である。