売買目的有価証券


売買目的有価証券(資産)とは、儲けを得る目的で保有する有価証券です。時価の変動により利益を得ることが可能で、安いときに購入し高い時に売ることで利益を出します。売買目的の有価証券を購入した時は、購入代価に購入手数料等の付随費用を加算した金額を取得原価とします。同一銘柄の有価証券を何度かに分けて異なる金額で購入した時は、通常、移動平均法を用いて平均単価を求めることになります。

問題1.売買目的によりA社の株式300株を1株500円で購入し、手数料3,000円とともに現金で支払った。

売買目的有価証券

A社株式 300株×500円+手数料3,000=153,000円が取得原価になります。

問題2.A社株式を追加購入した。500株を1株560円で購入し手数料3,000円とともに現金で支払った。

A社株式 500株×560円+手数料3,000円=283,000円

問題3.A社の株式300株を一株600円で売却した。代金は現金で受け取った。

売却金額 300株×600円=180,000円

売買目的有価証券の売却原価 @545円×300株=163,500円

180,000円ー163,500円=16,500円(有価証券売却益)

決算 有価証券の期末評価

売買目的有価証券は、決算時には時価(期末時価)に評価替えをします。貸借対照表に載せる金額は期末時価です。帳簿価額と期末時価との差額は有価証券の運用の結果なので、当期の損益計算に反映させることになります。

 

問題1.決算になり売買目的有価証券(帳簿価格 100,000円)の期末時価は85,000円であった。

帳簿価格100,000円を時価85,000円に評価替えするために、売買目的有価証券を15,000円減少させる処理を行います。価値が15,000円下がったので「有価証券評価損」を計上します。

問題2.決算になり売買目的有価証券(帳簿価格 100,000円)の期末時価は108,000円であった。

帳簿価格100,000円を時価108,000円に評価替えするために、売買目的有価証券を8,000円追加させる処理を行います。価値が8,000円あたっがので「有価証券評価益」を計上します。

 

 

売買目的有価証券 重要

帳簿価格(取得原価)>期末時価
 →有価証券の価値が下がった  有価証券評価損(費用)
帳簿価格(取得原価)<期末時価
 →有価証券の価値が上がった 有価証券評価益(収益)