子会社株式・関連会社株式は平成28年6月から試験範囲に含まれました。子会社株式とは、親会社が支配している子会社の株式のことで、発行済みの株式を50%超え親会社が保有していて、実質的に親会社から支配されている状態をいいます。
関連会社株式とは影響力を行使することが出来る会社の株式のことで、会社の株式を20%以上50%以下保有している状態です。株式会社は株主総会において、過半数の決議により意思決定を行います。子会社株式の場合は50%超えの株を親会社が保有しているわけなので、他の反対があったとしても親会社の意思が通ります。関連会社の場合は20%以上50%以下保有しているわけなので、大株主になります。株主総会において多大な影響力を与えることになりますね。
問題1.支配目的でA社株式2,400株を1株2,000円で購入し代金は現金で支払った。(A社の発行済株式は4,000株である。)
A社の発行済み株式は4,000株。購入した株はそのうち60%にあたる2,400株です。実質的に支配できる状態になりますね。子会社株式勘定を使って処理します。
問題2.影響力を行使する目的でB社株式1,500株を1株1,200円で購入し代金は現金で支払った。(B社の発行済株式は5,000株である。)
B社の発行済み株式は5,000株。そのうち1,500株を購入しました。30%にあたり、影響力を行使できる関連会社になります。関連会社株式勘定を使って処理します。
子会社株式・関連会社株式は取得原価をもって貸借対照表価額とします。よって決算で評価替えはしません。子会社株式・関連会社株式は継続的に保有して他の会社を支配したり、影響力を行使する目的があるので売買することはなく、継続的に保有することを目的としているので決算時に時価評価は行いません。