商品有高帳 過去問類似問題付き

先入先出法 移動平均法

簿記検定試験の第2問目で出題されることのある、「商品有高帳」についてみていきます。商品有高帳は商品に関する明細を記入していく補助元帳で、特徴は商品の種類ごとに、数量、単価、金額を仕入れ、売上げのさいに記入していき、帳簿上で在庫チェックすることが出来ます。

 

記入方法は、「先入先出法」と「移動平均法」の2つがあり、商品の払出単価の決定方法により違いがあります。

 

「先出先出法」は、先に仕入れたものから払いだす。と仮定して払出単価を決める方法です。「移動平均法」は、単価の違う商品を仕入れる度に、平均単価を計算しそれを払出単価とする方法になります。


商品有高帳 先入先出法


次の10月におけるA商品に関する資料にもとづき、商品有高帳に記入をしなさい。

なお、商品の払出単価の決定方法として先入先出法を用いること。

 

10月1日 前月繰越 10個 @100円

   3日 仕  入 20個 @120円

    10日 売  上 15個 @250円

    15日 仕  入 10個 @140円

    20日 売  上 18個 @270円

    31日 月末となり、帳簿の締め切りを行った。

商品有高帳 先入先出法

①前月繰越分を、「受入欄」と「残高欄」に記入します。

②先入先出法は単価が違う場合は分けて記入します。前月繰越分と3日の仕入分では単価が違うので分けて記入します。

③次月繰越分を、「払出欄」に記入し翌月に繰り越します。

月初めには10月の「前月繰越」と同様に処理します。

 

※10日の売上15個分は前月繰越分の10個@100円と、3日に仕入れた20個のうちから 5個@120円を払い出します。

商品有高帳 移動平均法


次の10月におけるA商品に関する資料にもとづき、商品有高帳に記入をしなさい。

なお、商品の払出単価の決定方法として先入先出法を用いること。

 

10月1日 前月繰越 10個 @100円

   3日 仕  入 30個 @120円

    10日 売  上 20個 @250円

    15日 仕  入 10個 @130円

    20日 売  上 10個 @270円

    31日 月末となり、帳簿の締め切りを行った。

商品有高帳 移動平均法

①前月繰越分を、「受入欄」と「残高欄」に記入します。

②移動平均法では、残高欄で「平均単価」を求めます。

③次月繰越分を、「払出欄」に記入し翌月に繰り越します。

月初めには10月の「前月繰越」と同様に処理します。

 

※10日の売上20個分の平均単価は、前月繰越分10個と3日に仕入れた30個の平均単価になります。

商品有高帳 過去問類似問題


134回 第2問目 類似問題

次の8月における商品Aに関する資料にもとづいて、下記の設問に答えなさい。

※問題文はダウンロードすることが出来ます。下にあります。

 

【商品Aに関する資料】

81日 前期繰越 120個 @200

7日 仕  入 120個 @210

10日 売  上 100個 @400

12日 仕  入 110個 @230

20日 売  上 140個 @410

27日 仕  入  60個  @199

30日 売  上  80個  @390

 

1.        商品の払出単価の決定方法として移動平均法を用いて、商品有高帳に記入しなさい。なお、商品有高帳は締切らなくてよい。摘要欄には上記資料の語句を記入すること。

 

2.        商品の払出単価の決定方法として先入先出法を用いた場合における、商品Aの(1)当月(8月)の売上総利益と(2)次月繰越高を求めよ。

過去問類似練習問題 移動平均法
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